Shingo Tokihiroのおしゃれ旅情

第三十八回
桜色から若竹色へ心も大地も


出番を待つ山賀晴代(女優)さん

新潟市砂丘館にチュ―リップと一緒に飾った作 品
 四月は東京・国立能楽堂の「マクベス07」公演から始まり、吉野川市、高知、大阪、福岡、長崎そして新潟と花の始まりから、気がつけば緑光る季節へと自然はその姿を足早に衣を次々と変えています。携帯のメールでは様々な事件が矢継ぎ早に送られてきて、私の心は、肉体の移動以上に激しく動いていた気がします。祝福された「マクベス07」の公演と自分自身のこの舞台における位置の不確かさに対する不満。傲慢なのか、当然なのか。混乱しながらも入ってくる他の舞台やパフォーマンスの衣装デザインは気持ちとは関係なく、泉のように湧いてきて、そんな自分を持て余していた4月でもありました。それでも、やはり美しい4月であったと思うのです。今、こうしてこの文章を打っている事を感謝します。いつも私が美の神に願い祈っているのは、もし私がこの道に相応しくないと思われたら、その瞬間に御前から取り去って欲しいということ。

 最終の地、新潟市の砂丘館での音楽とのコラボレーションは雷鳴、稲光連れた雨雲がこれでもかと激しく雨を降らせました。にもかかわらず客席は満員御礼。コンサート終われば落雷の爆音。携帯のメールをみれば不思議に雨のことが多い。「あなたは水に関係が深い」とある人にいわれましたっけ。実は展示はしなかったけれども黄金の龍を描いた衣装を用意していたのです。

 5月は命を蘇らせる太陽の光と希望の緑の季節。2年ぶりのコレクションと作品集「世界」、リリック二十周年を迎える月です。

長崎市街にある友人のジャマイカ料理のお店「ロシナンテ」
旅の最後の日 新潟市の福島潟のまるで絵のような一面菜の花の世界
徳島の大塚国際美術館のシスティーナの間

(リリック 東京)