Shingo Tokihiroのおしゃれ旅情

第四十七回
花残月の誓い

パフォーマンス「世界」 フィナーレの様子
 リリック創立20周年記念パフォーマンス[世界]終わりました。今は次の舞台にかかっています。約半年で、不可能といわれながらも多くの方々のご協力によってパフォーマンスは成功裡に終わることが出来ました。基盤のない大阪で大きな宣伝もしないのに650人の観客の来場も、余りに数少ないスタッフで裏方をきりもりしたことも、日頃、コンサートのステージマネージャーをしている友人が「こんな大きな舞台を一人でやられたことは想像を絶します。」と書いてきました。でも、一人ではありませんでした。本当にバカのように「美に力あり」信じ続けてきた20年間。誰が何と言おうと「調和の中に美が存在する」と頑なに信じ続けた結果は、素晴らしい心情を持った人々出会うことができたのでした。
いただいた花
アーティストたちからは「友人から、あなたがこのパフォーマンスに選ばれ、出演していることを誇りに思う」といわれたと聞きました。この一点をしてもこのパフォーマンスが時広真吾という一人のデザイナーの段階を遥かに超えた内容であったと思うのです。主役は「世界」、そして「生命」でした。夢のように美しかったフィナーレの後の挨拶で、「時広にとって衣装とはと聞かれ、心のかたちと答えていました。でも、今は命と答えます。」と言っている自分にもう一人の自分が驚いているのでした。そして、天職とはこういうもの、その人間の個性を生かしてさらに引き上げていくものなのだと実感します。芸術を堕落させ、利用してきた政治や社会の理不尽、不条理から、私たちは「美」を守る義務がある。そう実感し心に誓った瞬間でした。

 照明も地明かりとスポット一つという状態の中で、アーティストの実力と衣装で魅せれるはずと言い切った自分でした。そして、その如くになりました。私が誇れるものは何もありません。ただ、美を誇ることはできます。それは人間らしさを育み、愛に裏打ちされているからこそ生まれてくるからです。

 このパフォーマンス「世界」は後日、DVDとなる予定です。その映像作家もまた、「心を込めて創ります」と伝えてきてくださいました。モノではなく、心で創り上げた「世界」。4月リリックの20周年が幕を閉じます。限りない感謝と祝福が皆様の上に、全ての生命に平安が訪れる時がくることを信じて、新しい船出をリリックも時広もしていきます。有難うございました。

いただいた花 会場になった中ホールの天井のステンドグラス

(リリック 東京)